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50代からタイ移住で仕事はある?
老後をタイでのんびり過ごすのは可能?
本ページに辿り着いた方は、
・50代からタイ移住で仕事はある?
・50代のタイ転職の成功例や失敗例は?
・50代からタイ移住した人の体験談は?
という疑問や悩みを持っていることでしょう。
タイは日系企業が多く進出しており、駐在員・現地採用・起業家・ノマドワーカーなど約8万人強が暮らしていると言われています。
しかし「50代からのタイ移住は可能?」や「50代から仕事はある?」と悩みは尽きないものです。
そこで本記事では、50代からのタイ転職の成功例を確認しながら、失敗しない方法・おすすめの転職エージェントまで一気にご紹介していきます。
50代からのタイ転職は「転職エージェントの利用」が必須です。
タイの求人情報は、日本国内より圧倒的に情報量が少なく、転職エージェントを通して「リアルな情報」を収集する必要があるからです。
おすすめの転職エージェント
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目次
【結論】50代からタイ移住で仕事は見つかる
私は、約4年タイで転職エージェントとして勤務していますが、50代からタイ移住を成功させた人を数百人単位で見てきました。
しかし、インターネットやSNS上には、
・50代で海外転職は無理
・50代からのタイ移住は悲惨
・タイの物価が安かったのは昔の話
などとよく言われています。
確かに、合っている面もありますし、合っていない面もあります。

50代からタイ移住が無理と言われるのは、「若い頃と同じ年収帯を希望する場合」です
タイの転職市場は、管理職経験や専門知識、日本語力を活かしてシニアから活躍できる求人が多いです
年収は40代に比べれば落ちてしまうこともありますが、駐在員求人もあります
タイに進出している多くの日系企業は、単なる労働力は求めていません。
タイ人現地スタッフを指導・育成できる「マネジメント能力」と、日本の品質基準やビジネス習慣を理解した「専門知識」を持つ人材を常に求めています。

できれば駐在員でタイに移住したいんですけど、50代から可能?
「駐在員」は、難易度が高いですが、50代中盤・後半で即戦力人材であれば十分可能性があります。
しかし、駐在員という契約形態に拘らず「現地採用」も検討すれば、50代からのタイ移住はより簡単に達成できます。
本記事では、「50代からのタイ移住・転職」に関して、具体的なロードマップや現状の市場感までお伝えします。
タイ移住や現地採用、タイ転職に関連する記事もあるので、気になる所から読み進めてみてください。

タイ移住を成功させるには、何よりも「安定した収入源」が必須です
タイランドエリート特別ビザ以外の人は、ある程度の労働収入を確保するのがおすすめです
タイに移住して、ケチケチ倹約しながら老後を楽しむというのは、苦痛そのものです。
仕事も遊びもタイを全力で満喫するくらいの勢いが、タイ移住には必要ですよ。
そこでまずは、タイ国内で求められる日本人50代の採用ニーズを見ていきましょう。
タイ50代で採用ニーズの高い職種を解説
タイは、日本人が約8万人強ほど在住していると言われています。
その中でも、労働許可証(ワークパーミット)の取得数は、約2〜3万人前後と言われています。
つまり、タイで駐在員や現地採用、起業、フリーランスとして働いている人は、2〜3万人ということです。

労働許可証の数=働いている人の人数です
ノマドワーカーは、ビザ無しで働いている人もいますが、微妙なのでノーカウントとします
もちろん下記以外の職種もありますが、数として多い職種を紹介します。
・営業系管理職
・技術系管理職
・工場長、MD候補
・スタッフ、コーディネータ
・日本語教師、教育関連職
それぞれを詳しく見ていきましょう。
営業系管理職
「営業系管理職」が、最も50代向けの求人で多いです。
「営業職」という平社員ではありません。
タイ駐在員・現地採用に求められるのは、営業+マネジメントです。
20代や30代であれば、営業平社員でも求人はあります、50代では営業系管理職が求められます。

管理職の経験は、ほとんど無いんですけど…
例えば、下記のような経験があれば、営業系管理職でも内定獲得可能性があります。
可能性のある管理職経験
・営業チームのリーダー経験
・少人数のマネジメント経験
・部下1名の経験
など
つまり、類似した経験であれば、検討可能性が増えるという構図です。
実際、50代向けのタイ求人を見てみると、下記のような求人名が多いです。
50代向けタイ求人の具体例
・プレイングマネージャー
・拠点長兼営業
・営業マネージャー
・購買調達マネージャー
・営業Director
など

商社での営業経験がなければ難しい求人ですが、最大15万THBまで検討可能です。
自分自身で営業活動を行いながら、数名の営業チームのマネジメントもすることが期待されます。


営業マネージャーですが、営業実務が多く、タイ人営業を牽引するリーダー的な役回りが求められる仕事と推測できます
営業系管理職だと、給与は8万THB以上を十分に狙えます。
10万THB、15万THB以上の高待遇求人も多いので、業界内での営業経験を持っている人だと、チャンスは大きいです。
技術系管理職
続いて、技術系管理職のシニア向け求人も多いです。
技術アドバイザーも含みます。
具体的には、下記のような職種です。
50代向け技術系管理職の具体例
・製造マネージャー
・品質保証マネージャー
・生産管理、生産技術
・機械加工エンジニア
・金型エンジニア
・射出成形エンジニア
・ダイカストエンジニア
・ITエンジニア(一部)
など

技術系は、製造業に関連する職種が多いんですね
タイに進出している日系企業の中で、自動車・電子部品・半導体などが多いです。
日本の技術力を求めている企業はまだまだ沢山あります。

技術系管理職に関しても、経験・スキルが必須項目です。
50代未経験からタイ転職は、ほとんど可能性がありません。
わざわざ日本人で未経験者を採用しなくても、若くて将来性のあるタイ人を採用した方が採算が取れるからです。

技術系アドバイザーは、これまでの経験と技術力を活かして活躍する形です
未経験領域への挑戦は、かなり難しいです
工場長、MD候補
50代向けの求人は、工場長・MD候補といったポジションも多いです。
タイ法人のトップやNo.2ポジションであり、それなりの経験と管理職経験、リーダーシップが求められます。
基本的に、これまでMDや工場長レベルの経験者でなければ難しいです。

業界とポジションが合致すれば、高待遇のハイレベルなポジションも可能性がありそうですね
トップマネジメントで転職したいのであれば、「Samurai Job」という転職エージェントがおすすめです。
日本国内でも転職支援実績のある「JACリクルートメント」が運営していますので安心感があります。
また、求職者側と企業側を一貫して同じ担当者が支援する「両面型」であり、より企業内部の情報に精通したコンサルタントに対応してもらえるからです。

<ハイクラス・海外駐在を目指す人へ!>
Samurai Job の公式サイト ▶︎
工場長・MD候補は、駐在員前提の求人が多いです。
また「非公開求人」であるケースが多く、Samurai jobのような転職エージェントを利用しなければそもそも巡り合うことができません。
私は、転職エージェントとして非公開求人の取り扱い経験も多く、駐在員前提求人を何十人と支援してきましたが、求職者向けのポイントがあります。
当サイトのワンポイント解説
・工場長やMD候補は、ほぼ即戦力しか採用されない
・現MDの交代のためといったコンフィデンシャル案件も多い
・駐在求人は年収, 家賃補助, 社有車, ドライバー, 保険などの交渉材料が多いので転職エージェント選びが超重要
15万THB以上や20万THBクラスの求人を狙いたい人は、それなりの「戦略」が必要です。
スタッフ、コーディネーター
ここまで、管理職や工場長、MD候補といった、いわゆる「ハイレイヤー職」を紹介しました。
管理職以外の50代向け求人が、全く無いわけではありません。

給与は貰えるなら欲しいですけど、そこまで高望みはしてません
それよりも、精神的に楽なスタッフレベルの仕事がいいです
例えば、営業平社員、営業コーディネーター、タイ語通訳などは、50代でも働ける可能性があります。
タイ転職は、日本国内と違い、求職者の人数が極端に少ないです。
なので、タイミングが重要です。
企業の採用ニーズが高まった時を狙えば、50代でもスタッフ・コーディネーターの日本人を採用してくれます。

例えば、日本語とタイ語の通訳をどうしても増員しなければならなくなった時、タイ人よりも日本語重視で日本人でタイ語が話せる50代を採用する企業もあります
他にも「とにかく新規営業で、顧客企業との繋がりを作って欲しいから50代の営業平社員を採用する」みたいなケースもあります。
実際、転職サイトを細かく調査すれば、50代向けのスタッフ職求人はあります。

こちらは、「営業担当」の求人で、管理職ではありません。

シニア向けのスタッフ職・コーディネータ職なども探せばあります。
しかし、タイミングが重要なので、複数の転職エージェントに登録し、求人が出てきた時にいち早く動ける状態にしておかなければいけません。

タイ転職は、「応募スピード」で勝負が決まる時もあります
求人が出たすぐのタイミングが狙い目なので、複数の転職エージェントで情報収集をするのが鉄則です
タイ転職におすすめの転職エージェント
リクルートエージェント
タイ求人も多数保有
doda
スタッフ、コーディネータ職が多い
べとわーく
大手に掲載の無い穴場求人有り
日本語教師、教育関連職
最後に、50代向け求人の穴場として「日本語教師」を紹介します。
日本人なら誰でも話せる「日本語」を使って、50代以降のタイ移住を達成する方法です。
そこまで求人数は多くはありませんが、日本語教師求人も定期的に掲載されています。

日本語を教えた経験はないですけど、大丈夫ですか…?
日本語の指導経験がなくても、可能性はあります。
・教員免許
・塾講師
・家庭教師のアルバイト
・日本語を外国人に教えた経験
などがあれば、日本語指導の実務経験がなくても評価される時があります。

日本語学校の求人以外にも、日本人の子供向けの塾講師、日本語学校の先生などの求人もあります。

日本語教師の求人は、数が多くはありませんので、複数の転職エージェント経由で情報収集をしましょう
以上ここまで、50代からタイ移住・転職を目指す人向けの5つの求人タイプを紹介しました。
50代からタイ駐在は可能?裏技を現役エージェントが解説
続いて、「駐在員」について解説します。
現地採用と比べて、高い年収・家賃補助・社有車支給・海外医療保険の加入・日本の税負担などが優遇されます。
「50代からのタイ移住なら、リスクを抑えて駐在員しか考えられない」という人もいるでしょう。

駐在員は、日本国内の会社が雇用主になります
一方、現地採用は、タイ現地法人が雇用主です

細かい点を、補足説明します。
駐在員について
① 駐在員は日本本社に守られる形で給与待遇, 家族, 生活まで完全保証
② 反面、週末はゴルフで拘束されたり居住エリアを選べなかったりと自由度が低い
③ 何より、自分の意思で赴任できないので難易度が高く、赴任しても会社への文句や愚痴が多い
現地採用について
① 現地採用は全て自己責任のもと、給与待遇や福利厚生は駐在員に劣る
② 但し、経験や語学力、人脈を持つエリート現地採用は駐在員より高い給与の人も増えている
③ しかし、突然の解雇リスクなどの雇用の不安定さもある
④ 自らの意思で現地に来れるため20代前半や50代後半、60代以降に来る人も多い
駐在員は、圧倒的な給与待遇に守られています。
給与は、日本勤務時から1.5倍〜2倍以上に跳ね上がり、福利厚生が揃っています。
ここからは、50代タイ移住で「駐在員」を目指す裏技は、現役転職エージェントが徹底的に解説します。
駐在員を目指すなら経験とスキルが必須
まず大前提として、駐在員を目指すなら経験とスキルが必須です。
駐在員として派遣される人は、社長、部長、課長以上が基本で、未経験からの中途採用はあり得ません。
具体的に駐在員前提求人を見れば、レベルの高さが分かります。

住友商事グローバルエレクトロニクス株式会社での生産技術責任者(管理職)の求人がありました。
本求人の求めている人物像は、下記のようなスペックだと推測できます。
想定人材スペック
・基盤実装業界での生産技術部門でのマネージャー経験
・住友商事の競合企業に当たるEMS企業出身者
・できればタイや東南アジア、中国などでの駐在経験者
・英語もしくは、タイ語での意思疎通が可能
「基盤実装」という特定業界経験に加えて、生産技術部門でのマネージャー経験が求められます。
どちらか一方だけでも経験があれば可能性はありますが、両方かすってもなければほぼ書類選考で落とされます。

駐在員を狙うなら、相当の経験・スキルがないと難しいですよね..
30代や40代前半であれば、広い業界区分が同じであれば可能性もありますが、50代だと難しいです。
採用元企業も定年まで残り少ない期間で、採用における投資分を回収する必要がありますので、採算が合わないからです。
・そもそも自分の経験業界と職種の求人がない
・50代までキャリアに一貫性がない…
・営業や経理・総務など幅広い仕事をしてきたけど…
という人もいるでしょう。
結論、「キャリアの一貫性」や「専門性」がなければ、50代からのタイ駐在員は難しいです。
駐在限定の転職エージェントを併用利用する
駐在員の採用難易度は高いですが、「完全に無理ゲー」という訳ではありません。
実際、駐在員として50代後半でもタイ移住する人はいます。
タイ駐在員として定年まで働いて、その後もタイに骨を埋める覚悟の人はいます。

駐在員は「戦略」と「方法」を間違えなければ、可能性はあります
私がおすすめする方法は、駐在員限定の転職エージェントを複数個併用利用する方法です。
経歴に自身がない人こそ、必ず複数エージェントを利用しておきましょう。

複数の転職エージェントに登録する理由は?
面倒なやり取りを増やしたくないんですけど…
駐在員限定の転職エージェントを複数利用する理由
・転職エージェントごとに取り扱い求人が違うから
・企業との年収交渉で有利になる
・担当者ごとにレベルが違う
→優秀な担当者を引き当てれば強い
・非公開求人を比較できる
など
例えば、リクルート系列の転職エージェントに掲載のある求人が、JACリクルートメントには無かったりします。
他にも、「年収1,000万円まで」という表記が、別の転職エージェント求人では「年収1,300万円まで」の場合もあります。
これは、「企業側と転職エージェントの関係性の違い」が影響しています。

A社は人事担当者に連絡しているが、B社は社長と繋がっている場合もあります
タイの転職エージェントは、市場が小さい分、日本に比べて随分とアナログなんですよね
最低でも、下記3つの転職エージェントは必ず登録して情報収集を進めるのが鉄則です。
駐在員限定のタイ転職エージェント
ビズリーチ
駐在案件が多くリコメンド機能で求人紹介も多い
Samurai job
年収700万円以上の駐在求人が多い
リクルートダイレクトスカウト
タイ駐在限定の高年収求人あり
タイ以外の駐在員枠を狙うのも方法の一つ
「駐在員」を希望するなら、タイ以外の国を狙う方法も選択肢にあります。
タイと似たような東南アジアの国々だと、タイと同様に駐在員を求めている日系企業が多いです。

それぞれの国でビザ要件や働く環境、収入の目安も違います
各国の情報をできる限り広く集めることが必須です
タイ以外の各国比較
・タイ
日本人が多く生活環境が整っていて過ごしやすい、親日国
・ベトナム
タイよりも物価が安いがインフラは発展途上
・インドネシア
経済成長が見込まれるが渋滞が酷く、医療面は都市部と地方で格差あり
・フィリピン
公用語が英語、治安やインフラ、交通渋滞はタイよりも悪い
・マレーシア
多文化共生社会で英語が通じやすい。長期滞在ビザがあり移住しやすい
・シンガポール
物価が高いが治安、医療、教育などのインフラは世界最高水準
・インド
経済成長中だが、衛生面やインフラは悪く異文化への高い適応力が必要
・中国
中国特有のビジネス慣習あり、日本人駐在員のニーズは減ってきている
タイの駐在員を50代から狙っている人の中には、「タイ人奥さんがいるからタイだけ検討している」という人もいますよね。
ご家族と離れるのは想定外かもしれませんが、ベトナムであれば比較的距離も近く、タイとの行き来もスムーズなので、ベトナム駐在員で移住している人もいます。
平日は、ハノイ・ホーチミンで仕事をして、休日はバンコクに行く、みたいな生活です。
タイとベトナムは、周辺に観光スポットや島も多く、プチバカンスを毎週楽しみながらのんびり働けます。

タイ以外は想定外でしたけど、ベトナムだったらタイとも近く現実的に考えられそうですね…
ベトナムに移住したい日本人の仕事・職業について、下記の記事で詳しく解説しています。
50歳以上でベトナムに転職した人の実体験や失敗例もまとめました。
ベトナムの現地採用もまとめています。
タイの現地採用と比較して、生活実態や転職事情、キャリアプランの具体例まで紹介しました。
ベトナム駐在員の特徴をまとめます。
ベトナム駐在をおすすめする理由
・タイよりも経済成長が見込める
・タイと距離的に近い
・タイよりも物価が安い
ベトナムはタイと違い、人口が増加中です。
とりわけ、若年層が多く、2030年〜2040年近くまで経済が右肩上がりに成長を続ける見込みです。
一方で、タイは高齢者人口が多く経済成長もASEAN諸国の中で低い方に位置します。
駐在員の場合、クビにされるリスクは限りなく低いですが、経済成長していない国での駐在員は大変な苦労を強いられます。
また、タイとの距離感や物価の安さも魅力的です。
タイとほぼ同等程度の生活ができる上で、さらにタイよりも安いので貯金もしやすいです。

実際、私もハノイ・ホーチミンに何度も行きましたが、タイよりも安い物価でタイと同程度の生活ができます
私もベトナム駐在員を考えていた時期があり、べとわーくに登録して最新求人情報を取得していました。
べとわーくは、無駄な電話やメールが少なく、定期的にリコメンド求人をメールで送ってくれますので、気になる求人だけ詳細を詳しく見ることができます。

タイのコールセンターは悲惨?日本語だけで就職するには?
続いて、50代からタイのコールセンターや、日本語のみでもできる仕事について解説します。
結論、コールセンターはおすすめしません。
日本語のみで仕事をするなら、給与は低くなりますがサービス業だと可能性があります。

50代でタイのコールセンター勤務は、正直、悲惨な未来しか見えません
実際に働いている人はいますが、満足度はかなり低いと聞いたことがあります
コールセンターは地獄の末路なのでおすすめしない
まずは、「コールセンター求人」の実態を詳しく把握していきます。
コールセンター求人は、日系企業や日本の顧客を対象としたBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業の案件です。
コールセンター求人の概要
・オペレータとスーパーバイザーがある
・基本、日本語のみで就職できる
・給料は3万THB〜6万THB程度まで
・夜勤やシフト勤務が多い

コールセンターは比較的就職が容易で、誰でもできる仕事のイメージが強いですね…
コールセンター求人は、転職エージェントにそこまで多くはありませんが掲載もされています。

オペレーター求人の多くは、BOI企業(タイ投資委員会から認定を受けた企業)で、日本人の最低給与50,000THB以下で採用できます。
求職者目線だと、シンプルに給与が低いので避けるべき対象の求人です。
完全未経験から応募できますが、実態として離職率が高く、給与の低さや夜勤の辛さから長続きしない人が大半です。

コールセンターのSV(スーパーバイザー)求人もありました。
給与は最大7万THBとそこそこな高さですが、ほとんどパターンで5万THBからスタートする傾向があります。

基本的にコールセンターは、人件費=コストと捉えている企業が多いので、なかなか給与が上がりません
言葉を選ばずに言えば、タイで生活できるギリギリの給与を支給して、できるだけ長く働いてもらうことを想定しています。
50代からタイのコールセンターに就職した人も知っていますが、実態や末路は悲惨でした。
コールセンター求人のデメリット
・給与水準が極端に低い
・駐在員や他現地採用との格差が激しい
・単純労働で経験やスキルが蓄積しない
・夜勤やシフト制で体力的にきつい
・上司や同僚との精神的ストレスが大きい
・BOI就労ビザの要件が変わるリスクがある
・タイ語や英語力が身につかない
・コールセンターから他企業への転職が難しい
など
50代でコールセンターに就職した人は、33,000THBの給与でギリギリタイで生活できるレベルでしたが、3ヶ月程度でギブアップして日本に帰国されました。
コールセンターで就職した人の多くが、短期で再度の転職を考えますが、なかなか次の就職先が決まりません。
一般企業は、コールセンターで働いてきた人を若干、毛嫌いする傾向があるからです。
日本語だけで仕事をするならサービス業
50代でタイの現地採用で「日本語のみ」の仕事もあります。
全体的に、サービス業の割合が高めです。
製造業は、専門的な経験・スキルがあれば、日本語のみの仕事もありますが、多くは英語・タイ語でタイ人とのコミュニケーションが必須になっています。
日本語のみで可能な職種
・日系ホテルのスタッフや支配人
・日本食飲食店の店舗マネージャー
・駐在員向けの秘書や総務
・不動産仲介営業
など
日本語のみでできる仕事は、顧客・お客様が日本人です。
また一緒に働くタイ人も日本語がカタコトで最低限のコミュニケーションが取れる職場環境です。
例えば、日本食飲食店の店舗マネージャーであれば、お客さんは日本人で、タイ人従業員も簡易的な日本語が話せます。
当然、飲食店のマネジメントスキルなどは身につけなければいけませんが、日本語のみで仕事ができます。

日本語のみで仕事ができる求人は、インスタグラムなどのSNSでも拡散されていますが、大手エージェントを通して探した方がよいです
SNSで拡散されている求人は、正直怪しいレベルの求人も多いからです
タイ移住で失敗・トラブルに巻き込まれたくない人は、大手転職エージェント経由で転職を進めましょう。
SNS経由や直接応募も可能ですが、会社運営の実態が不透明だったり、新規事業で経営が厳しくなり解雇させられたりするケースがあるからです。
長く安定して働きたい場合は、大手転職エージェントに紹介される求人で探すのがおすすめです。
おすすめの転職エージェント
タイ現地採用の実態や悲惨と言われる理由について、下記の記事で詳しく解説しています。
駐在員との給与・福利厚生の徹底比較もまとめて紹介しました。
50代からのタイ転職・移住を成功させる3つのポイント
続いて、「50代からのタイ転職・移住を成功させるポイント」を見ていきます。
少しでも失敗するリスクを減らしていきましょう。
3つのポイント
・即戦力で活躍できる求人を狙う
・転職エージェントで面接対策を徹底する
・語学力は正直に伝える
それぞれを詳しく見ていきます。
① 即戦力として活躍できる求人を狙う
まず最も大切な点が「自分がこれまで経験してきたドンピシャ求人」を狙うことです。
逆に言えば『業界や職種がズレていれば、無理にチャレンジしない』という余裕を持つことが重要です。
例えば、自動車業界の営業をしてきた人であれば、そのまま「自動車業界の営業求人」を受けることです。
それが「半導体業界の営業求人」や「自動車業界の生産管理」のように『業界』や『職種』をズラしてはいけません。

職種変更は分かりますが、業界変更も難しいものですか…?

50代のタイ転職(海外転職全般)においては難しいです
企業側の採用視点から理由を解説していきます
タイに進出している日系企業の多くは「人材不足」です。
タイ現地化を進めている企業が多く、製造企業であれば各部門のトップに日本人が1名ずついる、なんてのは大企業だけです。
基本的に、1人が複数部門を兼任しています。
「人材不足」な企業が採用を行う場合、かなりの高確率で採用レベルを下げて内定を出してしまうのです。
日本国内であれば、面接にも進まないような人を「タイで応募してくれているから」という理由だけで、内定まで出してしまうのです。
入社後に業務のキャッチアップができれば問題ありませんが、人材不足の企業で教育リソースがあるはずもありません。
「業務は、自分でやりながら覚えてね」というスタンスが普通です。
なので、経験ドンピシャ求人を選択して、確実に会社に貢献できる形を選ぶべきなのです。
ここまでの要点を以下にまとめます。
要点のまとめ
・タイの日系企業は人材不足
・人材不足から採用レベルが下がる
・マッチしていない人でも内定が出る
・結果、入社後にきつい思いをする
⬇︎
・経験ドンピシャな求人を狙うことで入社後のミスマッチを防ぐことができる
② 転職エージェントを利用して面接対策をする
続いて2点目は「転職エージェントを利用して面接対策をする」です。
転職エージェントを使うことは、タイ転職において必須事項と言っても過言ではありません。
そもそも転職エージェントの非公開求人以外、まともな求人が掲載されていないからです。
また、タイの日系企業に転職する場合、面接対策を行うことが必須事項です。
なぜなら『面接官は人事専門ではないから』です。
上述したように、タイの日系企業は人材不足のため、人事のスペシャリストがいる企業は珍しいです。
多くの場合で、現地法人社長や営業マネジャー・工場長・日本本社役員が、一次面接から面接官として登場します。
タイ転職時のよくある面接官
・日本人マネジャー
・日本人工場長
・タイ法人社長
・タイ人GM
・タイ人工場長
・日本本社役員
・日本本社社長
※稀にマレーシア人や香港人、イギリス人等が参加することもあります。
採用意思決定者が近く、面接回数が多くないというメリットはありますが、当然デメリットもあります。
彼らは、面接慣れしている人事ではなく、経営・マネジメントを専門にする社長です。
分かりやすく言えば「面接してやってるんだぞ」というスタンスが強いのです。
だからこそ「面接対策」が必須なのです。
そして、面接対策をする上で最高のツールが「転職エージェント」です。
面接官とは面接日まで連絡を取れませんが、転職エージェントは連絡可能ですよね。
そこで、インターネット上に出ている企業情報に加えて、生の一次情報を転職エージェントから収集することが重要になります。
(タイ日系企業の中には、公式HPの整理をしていないような製造業企業も存在するので、生の一次情報は非常に重宝されます。)
ここまでの要点をまとめます。
要点のまとめ
・タイ転職の面接官は人事ではない
・面接慣れしていない経営陣が面接官
・上から目線の面接も想定される
・タイ人人事参加の英語面接も想定される
⬇︎
・可能な限り転職エージェントからの一次情報を入手して面接対策をすることが必須

面接対策をすることは分かりましたが、具体的にどんなことを転職エージェントに聞けば良いですか?

タイで転職エージェント経験のある筆者がズバリお答えします
結論、以下のような項目を聞けば、有意義な面接対策をすることができます。
有効な面接対策情報
・面接参加予定者を抑える
・採用背景を聞く(増員なのか退職補充なのか)
・これまでの採用経歴からどんな人が入社しているか
・面接で重視しているポイント
・面接官の人柄や特徴
・企業側の他候補者の状況
全てを聞く必要はありませんが「面接官に対して」や「採用背景に対して」という形で聞くのがオススメです。
大前提、選考企業のホームページや社長インタビュー記事、直近のニュースやIR情報などは目を通しておきましょう。
ちなみに、優秀な転職エージェントを味方に付けると、面接対策もできますし、例え面接で上手くいかなかったとしても企業側にフォローを入れてもらうことができます。
タイ転職に限った話ではないですが、優秀な転職エージェントを見つけることは、転職成功の鍵とも言えます。
私は「ビズリーチ」で優秀な転職エージェントを何人も見つけてきました。

③ 語学力は正直に伝える
最後に「語学力は正直に伝える」というポイントです。
タイ転職では「英語」と「タイ語レベル」を必ず聞かれます。
「英語だけでいいんじゃないの」と思う人は多いかもしれませんが、タイ語も当然重要視されます。
タイ人で英語をしっかり話せる人は稀だからです。
日系企業に勤めるタイ人でも、マネジャー陣だけしか英語は話せない、なんてことはよくあります。
特に製造系企業だと、普通にタイ語です。
入社後のリスクを考えて、語学力は正直に盛らずに伝えるのが大切です。
選考企業に加えて、転職エージェント側にも、正確な語学力を伝えましょう。
なお、英語力は、以下のような形で分類しました。
英語レベルのランク分類
1. Fluent level
(ネイティブスピーカーと高度な会話のやり取りができるレベル。TOEICの目安は950点以上)
2. Business high Level
(ネイティブスピーカーを相手に営業ができるレベル。TOEICの目安は900~950点)
3. Business middle Level
(社内のネイティブスピーカーと問題なく会話ができるレベル。TOEICの目安は850点~950点)
4. Business low Level
(社外・社内問わず英語で問題なく会話ができるレベル。TOEICの目安は800点~900点)
5. Conversational high Level
(お客様に対して英語でプレゼンテーションや説明ができるレベル。TOEICの目安は450点~800点)
6. Conversational middle Level
(社内コミュニケーションで問題なく英語で会話ができるレベル。TOEICの目安は450点~800点)
7. Conversational low Level
(英語で簡単な自己紹介や会話ができ、社内コミュニケーションで活用できるレベル。TOEICの目安は450点~600点)
8. Basic Level
(簡単な英語で挨拶ができるレベル。TOEICの目安は250点~500点)
9. No English
(全く英語を話せないレベル。)

どのくらい英語力はあれば問題ないんでしょうか…。

タイ転職においては、最低限「7レベル」は欲しい所です
専門的な技術がある人は「9レベル」でもぶっちゃけ可能です
ただ語学力がなければ「通訳」を介してコミュニケーションをすることになります。
どうしても人を介在させてしまう事から、完璧な意思疎通が難しいのは事実です。
以上ここまで、50代タイ転職の3つのポイントを紹介しました。
3つのポイント
・即戦力で活躍できる求人を狙う
・転職エージェントで面接対策を徹底する
・語学力は正直に伝える
50代タイ転職の成功例は?

まず、成功例を確認するまえに「成功の定義」を明示しておきます。
「成功の定義」は人それぞれあると思いますので、本ページでは以下に統一させて頂きます。
50代タイ転職の成功の定義
・給与10万THB以上
・試用期間突破が確実
・会社の中心人物として活躍が見込まれる
上記で定義します。
定義の背景まで説明していると、かなり長い記事になりますので今回は割愛します。
(別記事でまとめようと思います)
それでは、50代タイ転職の成功例を見ていきます。
・海外経験を活かして現地MD候補で転職
・技術専門アドバイザーとして転職
・営業経験を活かしてマネジャーで転職
それぞれを詳しく見ていきましょう!
※ストーリー形式でお伝えしますが、フィクションではなく実際の経験をベースに基づいて構成しています。
① 海外経験を活かして現地MD候補で転職
まず最初の成功例は「現地MD候補で転職」です。
MD(Managing Director)とは「タイ法人の実質トップであり決裁権がある人」のことです。
現地採用・駐在員の両方で可能性があります。
(会社によりけり)
私が経験した、Aさんの成功例を見ていきましょう。
現地MD候補で転職した成功例
新卒で入社してから、会社一筋で約30年勤務をしているAさん。
日系大手メーカーの技術職として入社し、製造、生産、技術、開発、品質、購買まで幅広く経験済み。
中国に3年、アメリカ5年、ベトナムに2年の駐在経験も保有していた。
現地社長までキャリアを上り詰めており、華々しいキャリアの持ち主。
60歳の定年を迎える今年。
定年後の給与が半額程度に下がることから、やりがいの多かった駐在期間を思い出し、
海外転職を目指して転職活動を開始。
——-
東南アジアを中心に、ベトナム、中国、マレーシア、タイの求人を見ながら、
これまでの現地社長の経験が活かせる求人に応募。
これまで1社経験であったこともあり、初めての転職活動でしたが、経験が経験。
面接を受けた企業、全てから内定をいただくことができた。
タイ日系企業の給与が1番良かったこともあり、タイ転職を果たす。
ちなみに、最初は現地採用で入社し、経験が認められれば駐在員採用に切り替わるという形式の採用だった。
(この手の採用形式はかなり増えている)
——
転職した会社は、現職に比べると随分と規模の小さな会社だったが、
これまでの現地社長経験から「MD候補」という枠で入社することが決定。
タイ語で苦しむ部分はあったが、2年後に、無事駐在員採用に切り替わるのだった。
② 技術専門アドバイザーとして転職
続いて「技術専門アドバイザー」の成功例を見ていきます。
日本人の強みはやっぱり「技術レベル」なのです。
技術専門アドバイザーで転職した成功例
高卒から金型製造現場一筋でやってきたBさん。
Aさんと同様、定年を迎える年に年収が半分以上落ちてしまうことから転職を検討。
当初は日本国内を視野に入れていたが、60歳を超えた技術者を採用してくれる企業は少なめだった。
金型製造現場の類似企業からは内定を頂いたが、希望の年収額には全く届いていない。
そんなこともあり、海外で妻とゆっくり暮らしながら余生を楽しもうと思ったBさん。
出張で一度タイ工場に行ったことを思い出し、タイ転職を検討を開始。
——-
転職活動も初めてのBさん。
「海外転職」になれば、余計に何をすれば良いのかわからなくなり、一気に複数の転職エージェントに登録。
しかし、中には英語レジュメを求めてくる転職エージェントもあり、最初はてんやわんや。
そんな中でも「ビズリーチ」は使い方がシンプルで、スカウトも来るので、
こちらから難しい対応をする必要はなく、スムーズなやり取りが可能。
「ビズリーチ」経由でいくつかのタイ企業の面接を受け、数社から内定を獲得。
現在、円安が続いているため、若干得をした気持ちですが、年収には満足。
初めての転職が「タイ」でしたが、これまでの経験が活かせる金型製造現場での「技術アドバイザー」として入社することが決定。
——
タイ赴任後は、現場の状況把握に3ヶ月程度掛かったが、
4ヶ月目からは、順調に改善できる部分が見えてきて、工場長への昇進キャリアも見えてきた。
③ 営業経験を活かしてマネジャーで転職
最後に「マネジャーとして転職」した成功例です。
複数回の転職をしていても、50代タイ転職のチャンスは十分あります。
マネジャーとして転職した成功例
30代後半から中国やベトナム、タイで現地採用として働いてきたCさん。
製造業が中心だったが、国を変える度に転職を繰り返し、気づけば8社目。
年齢も50歳を越してきており、タイで安定した職を探したかった。
これまでの職歴は、物流営業からメーカー製造まで幅広く兼任。
業界も、半導体から物流、自動車部品から化学系会社まで色々な企業を転職してきた。
タイを始め、現地社員のマネジメントには一貫した考えを持っており
「やって見て、学んで、覚える」という方法を継続してきた。
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現職の日系企業が縮小傾向にあることから、中長期的な転職活動を開始。
腰を据えてタイに永住できるような求人を探し始めた。
複数エージェントを使い、応募を繰り返すが、9社目となる転職ではなかなか書類通過も貰えない。
転職活動を開始して半年で面接に進んだのは、わずか2社。
両方とも一次面接でお見送り通知があり、転職活動は難航していた。
エージェントからも「少し転職回数が目立ってしまい、、なかなか書類合格がありません」とのフィードバックだった。
——
Cさんの強みは「幅広い職種と業界経験」だった。
そんな時に『タイで長期的なキャリア構築が可能!営業マネジャー」という求人を見つけ、速攻で応募。
業界も近しく、営業を主戦場としてきたCさんには願ってもない求人だった。
給与も若干見劣りはするが、今の職場環境に比べると「長期的なキャリア構築が可能」という点が魅力的だった。
無事、書類通過を果たし、面接。
面接日まで約1週間あったので、徹底的に企業分析を行った。
インターネット上にある情報はもちろん。
業界が近しい友人に聞いたり、類似企業のIR分析まで行った。
転職エージェントの質問も怠らず、企業側の採用背景を詳しく共有してもらった。
面接対策の苦労があって、無事に内定を獲得したCさん。
給与は少し下がってしまったが、長期的に働ける安定した職場環境を手に入れた。
————
タイ国内の転職ということで、比較的スムーズに手続きも終え、無事に転職を果たした。
入社後も、年代の近しいタイ人マネジャーや日本人現地採用者がいて、良好な人間関係を築けそうだ。
さていかがでしたでしょうか。
ここまで、50代タイ転職の成功例の具体例をご紹介しました。
50代タイ転職・移住の典型的な失敗例
続いて、50代タイ転職の失敗例を見ていきます。
50代で転職に失敗すれば、帰国するしか選択肢はありません。
タイ転職・移住は、残念ながら達成できません。
・語学の壁が乗り越えられず帰国
・体調を崩して帰国
・解雇されて帰国

これまで頑張ってきた経験を活かしてタイ転職をして失敗はしたくないです…

タイ国内の転職エージェントの経験を持つ私が、実例を紹介します
くれぐれも同じ轍は踏まないようにしましょう
※ストーリー形式でお伝えしますが、フィクションではなく実際の経験をベースに基づいて構成しています。
① 語学の壁が乗り越えられず帰国
まず最初の失敗例は「語学力が原因で失敗した例」です。
結論、50代からのタイ転職でも、「英語」か「タイ語」のどちらかは必須です。
例外もありますので、後述します。
私が経験した、Aさんの失敗例を共有します。
語学の壁が乗り越えられなかった失敗例
これまでアメリカやオーストラリア、シンガポール等で活躍されてきたAさん。
現職に大きな不満はありませんでしたが、希望退職者の増加や年功序列賃金の廃止から、50代以降の給与アップが望めなくなってしまいました。
そこで、物価の低いタイに転職・移住して、妻とのんびり第二のワークライフを満喫しようとしました。
約20年以上の海外経験から、ビジネスレベルの英語は勿論、商談までこなせるAさん。
タイでも問題なく転職できると踏んでいました。
——-
タイの物流系企業に転職したAさん。
物流系企業は、海外とのやり取りが多く、Aさんの営業力を買われた形です。
しかし、社内の公用語は「タイ語」であり、社外での会話でしか「英語」は求められませんでした。
当然、社内タイ人への意思疎通は「タイ語」であり、他の日本人もある程度のタイ語をマスターしていました。
「英語ができれば大丈夫だろう」と余裕をぶっこいていたAさんは、社内コミュニケーションに問題が発生してきます。
——
タイ語を習得しようとして、タイ語学校に通い始めたが、フルで本業の仕事をしながら学習を続けることはかなり大変。
土日の時間を使うしかありませんでした。
結局、タイ語へのストレスから仕事も上手くいかなくなり、会社にいずらくなってしまいました。
② 体調を崩して帰国
続いて「体調」が原因の失敗例です。
50代の健康管理は非常に重要です。
体調を崩してしまった失敗例
これまで製造現場の第一線で約30年自動車部品を製造してきたBさん。
製造部門だけではなく、生産管理、品質、新規開発、購買まで業務の幅を広げてきました。
現職を55歳で退職することになり、30代中盤で約4年駐在していたタイに戻ることを計画しました。
タイはトヨタ、ホンダを始めとした自動車メーカーが工場を構えており、ティア1ではなくても、ティア2、ティア3と沢山の自動車系製造会社がいます。
そこの一つに転職すれば、大丈夫だろうと思っていたBさん。
——-
無事、ティア2の自動車製造会社に転職できたBさん。
これまで扱ってきた商材とも近しく、すぐに具材や部材のキャッチアップは完了しました。
タイ人エンジニアへの技術指導もありましたが、通訳がいるので問題ありません。
「日本語だけ」で仕事をすることができるので、語学のストレスは無しです。
現場にも慣れてきた2ヶ月が経過した頃、どうしても慣れないことが発生しました。
「寒さ」です。
タイで寒い?と思う方もいるかもしれませんが、
製造現場のクーラーが効きすぎて寒い…といった事例は数多くあります。
Bさんも製造現場のクーラーが合わずに、体調を崩す日々が続きました。
最初はすぐに治るだろうと思って、サミティベート病院に通院する程度でしたが、なかなか治りません。
それもそのはず。
1日の8時間以上を過ごす仕事場の環境が寒いのです。
帰宅しても体調の悪さは続きます。
おまけに外に出れば蒸し暑い。
これでは、体調も崩します。
——
そんなこんなでさらに3ヶ月が経過しましたが、慣れる気配はなく、
約半年で帰国する形になりました。
③ 解雇されて帰国
最後に「解雇されて帰国」という失敗例を見ていきます。
タイは労働法上、日本よりも解雇がしやすいです。
(かなり労働者に強い仕組みです)
タイ人労働者の解雇は一般的ですが、日本人の解雇はなかなかありません。
しかしある程度、日本人で解雇される人はいます。
解雇された失敗例
これまでタイやベトナムといった東南アジアの日系企業でキャリアを積み上げてきたCさん。
経験ポジションも営業から製造、生産管理、購買に至るまで幅広く経験してきました。
特に、日系企業ならではの日本本社と海外現地工場の調整役としての強みを持っていました。
英語ビジネスレベル、タイ語も日常会話レベルなら話せることから、日本本社の要求を的確に現地工場に波及させれる点が強みでした。
現職の会社が縮小することになったCさん。
50歳を超えて、今さら日本に戻る訳にもいかず、タイでの転職先を探していました。
これまで約15年の経験があり、語学力も問題ない点から「自分を欲している企業はたくさんいるだろう」と思っていました。
転職活動はエージェントを利用して、順調に進みました。
——-
無事、日系メーカー企業に転職できたCさん。
しかし入社初日から問題が発生しました。
これまで、Cさんが強みとしてきた「日本本社との調整役」という役割ではなく、
現地企業への営業活動やタイ現地社員との協業が求められる役割でした。
これまで「日本本社」という後ろ盾が付いていたCさんでしたが、完全に1人で仕事を進める必要があり、
慣れない営業活動や製造部門とのやり取りを行っていました。
——
入社から2週間が経過した頃に、日本人工場長との面談を行いました。
「正直に言うと、君は試用期間を突破できない」
と告げられます。
「…..。なんでですか?」
と尋ねるCさん。
「日本人というだけで君の給与はタイ人の3倍以上ある。
タイ人マネジャー陣は勤続15年の連中も多く、彼らから君への不満を言われているんだ….」
と語る日本人工場長。
タイ人社員との給与バランス、日本本社との調整役としての強みが活かせない、勤続年数の長いタイ人マネジャー陣からのクレーム。
この3点が重なって、日本人工場長からは「残念だが、次の転職先を見つけてくれ」と言われてしまったCさん。
短期離職で経歴に傷が付いただけで、完全な失敗に終わりました。
50代転職にオススメの転職エージェント
50代タイ転職において、優秀な転職エージェントを見つけることは成功の秘訣とも言えます。
タイ転職は、日本国内に比べて圧倒的に情報が少なく、転職エージェントから生の一次情報を仕入れることが重要だからです。
(中には、A転職エージェントにあって、B転職エージェントには存在しない求人もザラにある)

理想は3社に登録しておくこと!
担当エージェントとの相性が合わない可能性もあります
リクルートエージェント

リクルートエージェントは、転職業界最大手のリクルートが運営している転職エージェントです。
全業界・全職種・全国に対応しており、中でも東南アジアに進出している日系企業の求人を多数保有しています。
業界最大級ですので「とりあえずリクルートエージェントに登録しておけ」と言われたこともあるのではないでしょうか。
担当エージェントとの面談で、
「タイ転職を希望します」とはっきり明言しておけば、タイ求人を紹介してもらえます。
リクルートエージェントの特徴
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・非公開求人20万件以上
・担当コンサルタントの質が均一で高い
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| サポート | ヒアリングが丁寧な一方で、担当者によって対応の差があるとの声もあり。 |
| 対象 | 20代から50代以上まで |
| 料金 | 完全無料 |
| 公式HP | https://www.r-agent.com |
| 運営会社 | 株式会社リクルート |
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リクルートエージェントを利用してタイ転職をした体験談もまとめていますので、参考にしてみてください。
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続いて「ビズリーチ」です。
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なので、結果的に優秀な転職エージェントと巡り会う確率が高くなります!
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まとめ:50代からタイ転職は十分成功できる!

さて、いかがでしたでしょうか。
ここまで、50代タイ転職の成功例とオススメの転職エージェントを紹介してきました。
タイ転職ならではのポイントを押さえ、適切な転職エージェントを利用すれば、50代からでもタイ転職・移住に成功できます。
最後に、本記事の要点をまとめて終了とします。
・50代向けタイ求人は、管理職や専門職が多い
・工場長やMD候補は駐在員で高年収を狙える
・駐在員や高待遇の現地採用ならSamurai Job
・50代転職を成功させるコツは「即戦力で活躍できること」をアピールする
・50歳以降にタイ移住したが、失敗して帰国を余儀なくされた人もいる

タイ転職は、日本国内に比べて情報が少ないのが特徴です。
50代からの転職で失敗すればかなりの痛手なので、可能な限り失敗リスクを減らしていきましょう!
タイ転職に関する記事を以下にまとめました。
気になる所からご確認ください。
◆ 筆者の海外転職体験談
主に海外転職のキャリアを解説
◆ タイ転職の失敗例と効果的な打ち手を考察
転職〜就職、赴任後まで考察
◆ 現地採用やめとけ論の結論
やめとけ派と推奨派の各10個の理由を考察
◆ サバイサバイ人材の特徴とその後は?
タイで沈没する人の末路を解説
◆ タイ現地採用の15万-20万バーツの求人リスト
たい現地採用で勝ち組に乗るには?
◆タイ現地採用の給与水準は?
日本円と比較して徹底解説【コロナ後】
◆タイ現地採用の手取り給与は?
日本円と比較して解説
◆タイ移住のデメリット20選は?
悲惨な末路を防ぐためには?
◆ タイの現地採用は悲惨?
20代のリアル事情を解説


