【コロナ後】タイ現地採用の給与水準は?日本円と比較したらぶっちゃけどう?

コロナ後、タイ現地採用の給与はどのくらい?

日本円と比較した場合、ぶっちゃけどう?

本ページに辿り着いた方は、
・タイ現地採用の給与水準レベルを知りたい
・日本円と比較した場合の給与の差を知りたい
・月給と生活レベルのぶっちゃけ話を知りたい


という疑問や悩みをお持ちのことでしょう。

タイは日系企業が約6,000社以上が進出しており、約8万人の日本人がバンコクを中心に生活していると言われています。

そこで、タイへ転職したい人や、これからタイに移住したい人、タイで一発当てたい人などに向けて職種、業界ごとに給与水準を紹介していきます。

ズバリ、結論を申し上げると、
『タイの現地採用の最低給与は50,000万THBだが、現在は給与が上昇傾向で、週5日日本食を食べても十分貯蓄できる給与が確保できる』

です。

このページの内容

・タイ、日本人の現地採用の給与水準
・タイ現地採用の給与制度は?
・月給から控除されるものは?
・日本と比較した場合の給与差
・生活レベルを考慮した場合のタイ現地採用のぶっちゃけ話

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それでは、詳しく見ていきましょう。

タイ、日本人現地採用の給与水準は?

日本で働くよりも給与が下がると思われていますが、実際はそうでもありません。

為替レートの影響もありますが、一般的な日本でのキャリアや年齢、地域に加えて語学力がプラスされるイメージです。

ばらつきはありますが、大まかに以下に分類してみました。

⚪︎年齢別

・20代前半:5万 – 7万バーツ
・20代後半:7万 – 9万バーツ
・30代前半:8万 – 10万バーツ
・30代後半:8万 – 10万バーツ
・40代前半:8万- 12万バーツ
・40代後半:10万バーツ以上



※経験、スキルに応じてバラつき有り

⚪︎ポジション別

・スタッフレベル:5万 – 7万バーツ
・アシスタントマネージャー:7万 – 9万バーツ
・マネージャーレベル:8万 – 10万バーツ
・ダイレクターレベル:10万 – 12万バーツ
・マネージングダイレクター:10万バーツ以上


※経験、スキルに応じてバラつき有り

⚪︎語学力

・英語ビジネスレベル:+5千 〜 1万バーツ
・英語ネイティブレベル:+1万以上
・日常会話レベル(タイ語):+5千 〜 1万バーツ
・ビジネスレベル(タイ語):+1万バーツ
・ビジネスレベル(読み書き可能、タイ語):+2万バーツ以上


※英語日常会話レベルは当たり前です

⚪︎地域(バンコク付近をデフォルトと仮定)

・チョンブリ:+5千 – 1万バーツ
・チェンマイ:+1万バーツ
・ラヨーン:+1万バーツ


※バンコクから離れるほど加算されていくイメージ

タイ現地採用の給与制度は?月給から控除されるもの一覧

続いて、月給から控除される(天引き)ものについて見ていきます。

日本の住民税や社会保険を含めた税金と比較すれば、圧倒的に少ないですが、よく分からないまま天引きされるのはよろしくないので、細部まで細かくチェックするようにしましょう。

日系企業といえども、タイの場合はそこまで信頼できないからです。
(よくミスがあります。)

タイ現地採用の月給から控除されるもの

1. 所得税(Tax)
2. 社会保険(Social Insurance)
3. 退職金積立制度(プロビデントファンド)*任意

それでは、詳しく見ていきます。

1. 所得税(Tax)

タイの個人所得税の計算方法は、日本と同様の累進課税方式になっています。

⚪︎タイの所得税額=課税総所得×該当所得税率 – 所得税額控除

上記が計算方法です。

課税総所得は「給与・賞与などのすべての収入」+「各種課税手当」+「課税現物給与」の総額となります。

ややこしいですが、会社給与全てが該当します!

⚪︎累進課税率

課税所得税率最大課税額最大累計税額
0 – 150,000バーツ0%
150,000 – 300,000バーツ5%7,500バーツ7,500バーツ
300,000 – 500,000バーツ10%20,000バーツ27,500バーツ
500,000 – 750,000バーツ15%37,500バーツ65,000バーツ
750,000 – 1,000,000バーツ20%50,000バーツ115,000バーツ
1,000,000 – 2,000,000バーツ25%250,000バーツ365,000バーツ
2,000,000 – 4,000,000バーツ30%900,000バーツ1,265,000バーツ
4,000,000バーツ以上35%
多田国際社会保険労務士法人より引用

⚪︎所得税控除額

・給与所得控除:所得の40%相当額(最大60,000バーツまで)
・納税者本人控除:30,000バーツ
・配偶者控除:30,000バーツ/ 1人
・子供控除:15,000バーツ/ 1人
・プロビデントファンド控除:最大500,000バーツ

⚪︎タイの所得税額=課税総所得×該当所得税率 – 所得税額控除

例えば、給与8万バーツ、賞与3ヶ月の給与を想定して計算してみます

<計算例>

・課税総所得:8万バーツ×12ヶ月+8万バーツ× 3ヶ月=120万バーツ

・所得控除:120万バーツ − 6万バーツ(給与所得控除)− 3万バーツ(本人控除)= 109万バーツ

・所得税額の計算:109万バーツ × 25% − 9万バーツ=182,500バーツ

※実際の計算では「住宅手当」や「交通費手当」などの各種手当も含まれるので、若干の数字変動があります。

2. 社会保険(Social Insurance)

続いて「社会保険」についてです。

タイの現地採用として勤務する場合も、全員が社会保険に加入する必要があります。

1ヶ月750バーツが上限であり、日本人であれば基本的に「750バーツ」が給与から控除される形になります。

個人的には、現地採用者は日本の民間保険に加入しているケースが多く、タイの社会保険はほとんど利用しません。

(筆者も一回も利用したことがありません)

そもそも、日本人がよく利用するサミティベート病院やバンコク病院は社会保険適用外となっています

現地採用としてタイ渡航する人は、
事前に日本の民間医療保険に加入しておくのが間違いありません。

筆者も保険に入りましたので、腹痛で2日入院しても、お金が増えるという現象が起こりました。

結論、社会保険は使いませんが750バーツは毎月控除される、と思っておいて間違いありません。

3. 退職金積立制度(プロビデントファンド)*任意

続いて「プロビデントファンド」です。

日本の退職金積立制度です。

会社側と労働者側が毎月半額ずつを積立て、労働者が離職、病気、死亡などの場合の資金源となります。概要は以下になります。

1. プロビデントファンドの定款において定義された従業員の賃金の2~15%が、「従業員拠出金」となります。この拠出は毎月実施されるものであり、拠出金の比率については、従業員の同意に基づき決定されます。

2. 企業も、従業員の賃金の2~15%を拠出し、、当該部分が「企業拠出金」となります。この拠出割合は、プロビデントファンドの定款において定義されている、従業員の雇用契約の条件・内容、プロビデントファンド加入者の加入継続年数等で決定されます。

3. 「従業員拠出金」から発生した投資損益は、「従業員拠出金の投資損益」とよばれます。

4. 「企業拠出金」から発生した投資損益は、「企業拠出金の投資損益」とよばれます。


Krungsri Asset managemnetより引用

筆者もプロビデントファンドを利用しており、毎月3%から5%程度、給与から天引きされています。

プロビデントファンドにもメリット・デメリットがありますので、まとめます。

プロビデントファンドのメリット

・長期的な賃金アップが見込める
・資産運用のプロが運用するので、高い収益が見込める
・貯蓄が確実にできる
・投資リスクを分散できる

基本的には、長期的な雇用時に労働者側のメリットが多いように感じます。

プロビデントファンドのデメリット

・月々の月収額が減る(月収の3% – 5%)
・元本割れリスクがある

プロビデントファンドは、企業側への長期就業を目的に、
長く働けばベネフィットが大きいと感じさせる仕組みです。

中長期での活躍を想定している人であれば、圧倒的に利益の多い福利厚生になります。

タイ現地採用の福利厚生は?賞与は?

続いて、タイ現地採用の福利厚生について言及していきます。

何かと駐在員と比較されますが、日本国内の採用形態と比較すれば、意外と充実している点もあります。

賞与

ボーナスは日系企業の場合、1ヶ月分〜4ヶ月分ほどが一般的です。

しかし、ボーナスは業界や業績に応じてばらつきがあります。

自動車関連企業で調子が良い時は「8ヶ月賞与」もあります。

さらに、タイの不動産が絶好調の時期は、不動産営業マンで「50ヶ月分賞与」とかもあったみたいです。

仮に5万バーツだとしても、ボーナスだけで250万バーツです。

経済全体が落ち込んでいる日本に比べれば、タイはばらつきが激しい!

昇給

続いて「昇給率」についてです。

昇給率は、基本給が数%上がる割合のことです。タイの場合、平均して年間3%から6%ほど上がります。

基本的に経済全体が上向きであり、労働者側に強い労働法があり、毎年の昇給が一般的です。

下記は2021年実績と2022年予測結果です。

タイは3.4%(2021年)と3.2%(2022年予測)でした。

中国やインドに比べると低いですが、日本のほぼ変わらない、むしろ下がる給与よりかはマシですよね。

NNA ASIAニュースより引用

⚪︎その他福利厚生

他にも以下のような福利厚生があります。
(企業ごとに異なる)

・交通費
・住宅補助
・社有車支給(土日使用可能)
・日本帰国費用負担(年1回が1般的)
・皆勤賞

いずれも企業、求人ごとに異なるので、内定承諾前に細かく確認することをオススメしています。

私が知っている中で1番優良求人は、
住宅全額負担、社有車支給有り、日本一時帰国費用負担付きという求人もありました。

ほぼ駐在員と同等レベルですよね。

ちなみに皆勤賞は、休みなく出勤した場合に少しばかりお金がもらえるという仕組みです。

日本人の感覚で言えば当たり前ですけどね。

日本と比較した場合の給与差について検討してみた

ここまで、タイ現地採用の給与水準や控除される税金、福利厚生について解説してきました。

続いて、手取り額を含めて日本国内の一般採用と比較して論じていきます。

1THB3円と4円。衝撃の違い

2024年3月時点では、円安が続いています。

円の価値が下がり、他国為替レートが大きく変動しています。

ドル円は1ドル=140円近くまで跳ね上がっていますが、バーツ円も同じです。

ちなみに、本記事執筆時の2022年10月2日現在で「1THB=3.84円」です。

数十年前までは、「1THB = 3円」で計算していましたが、
今は「4.0円」計算や「4.2円」計算が主流です。

たった1円の違いですが、給与の現地換算をすれば大きく変わります。

例えば、8万バーツの給与も3円の場合は「24万円」ですが、4円になれば「36万円」です。

日本国内で月収36万円近いのは、平均より高い給与と言えます。

結論、優秀な人は高い給与を確保できる

結論ですが、タイ現地採用の場合も当然ながら優秀な人が高い給与を確保しています。

優れた語学力や経験、特殊な技術を持つ人は、他に変えられない価値を持つため、給与も高くなります。

経済の基本原則と同じく、人材価値も需要と供給によって決定します。

他者よりも優れていれば高い給与を確保できますし、同じ程度のレベルであれば同じ給与です。

下記の記事で「タイ現地採用の15万バーツ超えの求人」の特徴や、転職方法についてまとめています。

どんな人がタイ現地採用で15万バーツ(約60万円)の給与になるのか」と疑問に思っている人は参考にしてみてください。

タイ就職におすすめの転職エージェント


ここまで、タイ現地採用の給与水準、高給求人の特徴、給与から控除されるものをご紹介してきました。

最後に、タイ現地採用の転職にオススメの転職エージェントをご紹介していきます。

タイ転職は、エージェントによって求人の有無が異なったり、書類通過率が違ったりと「エージェント選び」が転職成功に直結すると言っても過言ではありません。

筆者はエージェントとして勤務していますが、企業とのコネクションによって結果が大きく変わるからです。

エージェントが違えば面接通過できる人もいますし、年収交渉が可能になるエージェントも存在します。

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