親離れできない大人の特徴・原因は？自立する具体的な方法を手順付きで解説

大人になっても親離れできません…

親離れするための現実的な方法は？

本ページにたどり着いた方は、
・大人になっても親離れできない原因は？
・親離れを進める現実的な方法は？
・親離れを成功させた人の体験談は？

という悩みをお持ちのことでしょう。

大人になっても経済的・精神的にも親離れができず、親元から離れなければいけないと焦っている人も多いはずです。

しかし「親離れの成功例は？」や「親離れできてない大人の特徴は？」と悩んでいる人もいるでしょう。

そこで本ページでは、大人になっても親離れができない人の原因や特徴、親離れを進めるための現実的な解決策を紹介します。

大人になっても親離れができずに悩んでいる人は多いですよね…

精神的にも自立できるコツを解説しますね

親離れできない大人とは？

「親離れできない大人」とは、一昔前までは学生の問題でしたが、現代では30代〜50代の大人にまで広がった社会問題になりつつあります。

80代の親と50代の子供を表す「8050問題」もニュースで報道されるようになりました。

親離れできない大人は、親の介護などを理由に「ニート」「引きこもり」「パラサイト・シングル」という形で生活しています。

ここで、親離れできない大人の定義を確認していきます。

親離れできない大人の定義とは？

親離れできない大人の定義は？

心理学・社会学の研究では、「親離れできない大人」は、下記のように定義されています。

心理的・経済的な自立が不十分で、親との依存関係が強く残っている状態を指します。

単に家を出るだけではなく、「親と対等な人間関係を築けるか」が重要視されます。

親子の分離 – 再接近過程に注目してより引用

また、文部科学省の「子ども・若者白書」では、自立の3要素として下記が示されています。

世間一般的に考えられる「親離れした大人」は、会社員で働きながら1人暮らしもしくは、パートナー、家族がいる状態で、自分の人生を自分で意思決定できる人と言語化できます。

少し難しい言葉を使いましたが、自立の三要素の一つでも満たしていなければ「親離れができていない」と思われてしまいます。

親離れできない大人の5つの特徴は？

では具体的に「親離れできない大人」とは、一体どんな特徴があるのでしょうか。

親離れできない大人の特徴は？

自立の三要素を満たしていないというのは、どんな特徴から判断される？

それぞれの特徴を細かくみていきましょう。

① 実家暮らしが楽だと感じている

親離れができない大人の最も分かりやすい特徴は、「実家暮らし」です。

実家生活に慣れると、経済的にも親との関係性的にも、なかなか離れることができにくくなります。

実際、「実家暮らしが楽だけど、、、」という声をYahoo知恵袋上に複数確認できました。

20代中盤女性

実家にいれば正直ラクです。お金の心配もいらないし。
でもこのまま甘えて実家暮らしを続けていると、自分がダメ人間のままになりそうで…。

一人暮らししたら余計に結婚できないと母に言われましたが、実家にいるほうが結婚できない気がします。

Yahoo不動産より引用

実家暮らしの最大のメリットは、家賃・光熱費・食費などの負担を親と共有できる点ですよね。

シンプルに生活コストが浮くので、自由に過ごせるという安心感があります。

社会人＋実家暮らしが1番貯金できますもんね…

ただ、その「楽さ」は、親に頼る安心から来ていますよね…

ここで、親元を離れられない理由の統計調査を確認しましょう。

お金や経済的理由から親元を離れられない

経済的な理由から親元から離れられない人が多いです

実家はお金が掛かりませんので、納得ですよね…

長い期間実家で生活すればするほど、居心地が良くなります。

「わざわざ苦労してまで1人暮らしをし始める理由がない」という人は多いです。

しかし、自分で生活するために必要なスキルを身につけるために、独立した生活を始めることを考えることが必要です。

自分で決めて、自分で責任を取ることで、自立した社会人として生きていくことができるのです。

自分の人生を切り開いていく意識が必要そうですね…

② 頼りがいのある親がいる

親離れができない大人には、頼りがいのある両親、特に母親がいるケースが多いです。

言い方を変えれば「過保護な親」です。

例えば、

・大学進学から就職先、転職先まで親の助言を借りる
・何も言わずとも親から自動的に生活費が貰える
・大人になっても過剰な注意や制限がある

などがあてはまります。

「親離れ」以外にも、「子離れできない親」という別問題もあります。

親と子供のそれぞれが自立する必要がありますが、子離れできてない親が多いことも事実です。

③ これまでの意思決定を全て親がしてきた

親離れができない大人の特徴として、人生の重要な意思決定を全て「親がしてきた」という点があります。

・何をしても親から反対される
・自分で決めるのが怖い…
・結局、最後は親に決めてもらっている

そんな声は、XやYahoo知恵袋、掲示板に複数確認できます。

親の過干渉で子供は決断できなくなる

親に頼りすぎると、自己肯定感が低下し、自分の判断に自信を持てなくなります。

大学進学、就職先、恋人、結婚相手、、などなど。

人生の中で生じるあらゆる意思決定を、親に頼ってきてしまった人も多いのではないでしょうか。

全て親と相談しながら決める人も身近に多いです

30代〜50代でも一定数いらっしゃいます

④ 経済的に自立できていない

親離れができない人の特徴として、経済的な自立が進んでいない人も多いです。

・親の仕送りで生活している
・実家暮らしで家にお金を一切入れてない
・携帯代や光熱費は親が負担

上記のような状態が続くと、親離れが進まない原因になってしまいます。

経済的自立とは、「自分の収入で生活費を賄い、他者に頼らずに生活できる状態」を指します。

経済的に自立できてない自分だと認識していますが、給料もそこまで高くないので、どうしても親に甘えてしまいます、、、

経済的に自立できない背景は、主に下記のような理由です。

上記のような背景もありますが、そもそも日本経済全体の問題でもあると私は考えています。

1人暮らしに十分な給料を貰えれば、自由に1人で暮らしたいですよね

・給料の低さ
・物価の高さ
・非正規雇用の多さ

などの理由から「仕方なく親元に頼るしかない」という人も多いですよね？

日本経済全体として給料水準はほとんど上がっていません。

東京都内で4人家族を養うには、年収1,000万円以上でも贅沢はできません。

また、住宅費や光熱費、食料品など物価の高騰も無視できませんよね。

さらに、非正規社員の割合が高く、安定した収入を得にくいことも、親離れを妨げる大きな要因です。

こうした社会構造の中で、親の支援なしに生活するのは簡単ではなく、多くの大人が経済的自立を果たせず、結果として親離れが進まない状況が生まれてしまっています。

⑤ 極度に物事への失敗を避け続けてきた

親離れできない大人の特徴として、知らず知らずの内に、失敗を避け続けてきた人も多いです。

・失敗する可能性があるなら最初からやらない
・新しいことを始めるのが不安でたまらない
・挑戦よりも現状維持の方が楽

上記のような心構えを持っている大人の場合、なかなか親離れも進みません。

これまで失敗ばかりしてきたので、これ以上失敗したくないという気持ちが大きいんです…

上記のように、極度に失敗を恐れ続けるあまり、なかなか親離れが進まないと自覚している人もいます。

失敗を極度に恐れる気持ちや、親の支援に頼る生活が続くと、社会からのプレッシャーを人一倍感じてしまいます。

以上ここまで、親離れできない大人の5つの特徴を解説しました。

親離れを進める具体的な方法は？

「親離れができていない自分がいる、、、」と感じている人は、解決策を探し続けてはいるが、これといった打開策を見つけられないことも多いです。

一般的には、親離れを進めるために、「物理的・精神的・経済的の3つの自立をするべき」と言われます。

そこで、親離れを進める具体的な方法例を紹介します。

それぞれの項目で、具体的に今すぐ行動に移せるアクションプランも紹介しますね。

① 生活スキルを取得する物理的な自立

まず物理的な親離れを進めるためには、日常生活を自分1人で回すスキルが必要です。

1人暮らしが手取り早いですが、実家暮らしを続けながらでも可能です。

いきなり1人暮らしは無理なので、実家暮らしの中でできることがいいです…

具体例をあげてみましょう。

実家暮らしでも、料理、掃除、洗濯など、日常生活に必要な作業をすべて自分ですることも、物理的自立の一部です。

他には、寝る時間、起きる時間、食事時間なども全て自分で決めて、生活してみましょう。

すぐに行動に移せるようにチェックリストも作成してみました！

できそうな部分からやってみるのは、どうですか？

② 親の価値観から離れる精神的な自立

精神的自立は、親の価値観や期待に振り回されず、自分の考えや意思で行動できる状態を指します。

親の意見を無視するのではなく、参考程度にとどめ、最終判断は自分で下すことが重要です。

何事も親に相談していた自分を変えたいです…

例えば、下記のような方法があります。

なんでも親に相談してしまっていた人は、親以外の人間関係を作るのが大切です。

親に言えないことも含めて何でも言い合える友人、恋人がいれば、人生はかなり豊かで楽しいものになりますよ。

「一生の友達」を作るのはかなり難しいですが、まずは職場内や、大学時の友達などで探してみるのがおすすめです。

精神的自立を進めるために「日記」も超おすすめです

誰にも言えない悩みは、日記に吐き出して言語化すれば心も落ち着きます

その他にも、カウンセリングを使うという手段もあります。

例えば、Kimochi オンラインカウンセリングでは、プロのカウンセラーがあなたの悩みを定期的に聞いてくれます。

有料ですが、親離れを進める初期に使うのであれば、そこまで高い金額にもなりません。

▶︎Kimochiの公式サイトへ

精神的な自立を進める中で、確認できるチェックリストも作成しました。

③ 自分のお金で生きる経済的な自立

親離れを進めるためには、経済的な自立も欠かせません。

自分のお金で生活できる状態になることは、親に依存しない生活を実現するための重要なステップです。

経済的な自立のためには、安定した仕事が必要です…

経済的自立を果たすために最も大事なのは「仕事」です。

ただし、正社員への転職や、副業での収入アップは、すぐに達成できるものではありません。

安定した収入も大切ですが、「支出の管理」も大切です。

支出を管理することで、月に必要な金額が明確になります。

自分の生活を維持するためのお金がどのくらい必要なのか？が分かれば、その金額を上回る収入を目指すだけです。

シンプルに「収入 − 支出 = 貯蓄」を覚えておきましょう

家計簿を付けるだけでも支出の管理につながります

経済的自立は、親離れの最終ステップとも言える重要な要素です。

自分のお金で生活できる力を身につけることで、親の存在に依存せず、自由で責任ある人生を歩めます。

他にも、親元を頼らずに国や地方自治体に相談する方法もあります。

「生活困窮者自立支援制度」がある市区町村もありますので、窓口で相談してみましょう。

▶︎厚生労働省の生活困窮者自立支援制度

国や地方自治体のセーフティーネットは使えるだけ使っておかないと損なので、躊躇せずに相談しましょう。

大人で親離れできない人は病気？

大人になっても親離れできない人の中には、「病気」と診断される人もいます。

専門家による診断やカウンセリングを受けることで、親離れの障害になっている心理的要因を明らかにすることもできます。

例えば、どんな病気がありますか、、、？

親離れが進まない人に多い病気が、「分離不安障害」と言われています。

分離不安障害の症状とは？

分離不安障害とは、「親や身近な人と離れることへの強い不安」が、大人になっても続く状態です。

主な症状は、下記の通りです。

上記のような症状が見られる場合、専門医の指導のもと、精神療法や薬物治療を進める必要があります。

親離れできない大人のよくある質問【FAQ】

最後に、親離れができない大人に関するよくある質問も見ていきます。

Q. 大人になっても親離れできない原因は？

A. 大きく、心理的要因・経済的要因・社会的要因の3つが考えられます。

親離れができない原因は、1つだけではなく、色々な理由が複雑に絡み合って発生しています。

必ずしも、あなた本人だけの問題ではなく、親側の問題があったり、経済的自立を阻む日本社会全体の問題でもあったりします。

Q. 実家暮らしでも親離れできる？

A. はい、実家に住んでいても「生活や意思決定を自分中心に変えること」で親離れはできます。

1人暮らしだけが親離れの正解ではありません。

精神的・社会的に自立することが、親離れです。

例えば、家事を自分でしたり、買い物に自分で行くなどが、スモールステップとして考えられます。

Q. 親離れをするには何から始めるべき？

A. いきなり大きく変えるよりも、小さなステップを積み重ねるのがおすすめです。

例えば、今日からできることを考えてみましょう。

続けて、今日から1ヶ月後までの仮計画も作ってみたので、参考にしてみてください。

1日目〜3日目：小さな決断を自分でする

・服装や食事のを自分で決める
・家の中でできる家事（洗濯・ゴミ出しなど）を1つやってみる
・親に相談する前に、自分の意見を書き出してみる

まずは小さな成功体験を積むことが大事です

1週間：親の影響を減らす

・親との連絡頻度を少しずつ減らす
（1日1回 → 2〜3日に1回）
・自分の予定（買い物・外出・趣味）を立てる
・家事を毎日1〜2つ担当する

2週間目：社会で自信をつける

・友人や同僚と交流する機会を週1回以上作る
・短時間の外出や1泊旅行で親のいない環境を作る
・自分で買い物や支払いを完結させる

親以外の友人や同僚と交流できるようになれば、心も軽くなりますよ

3週間目：経済的自立を意識する

・家計簿をつけて1週間の収支を確認する
・光熱費や食費など、生活費の一部を自分で支払う
・安定した収入を目指して転職、就職活動を開始する
・副業やアルバイトで小さな収入源を作る

1ヶ月目：自立の習慣を定着させる

・親の助けを必要なときだけ頼むルールを作る
・1日〜2日、完全に親のいない環境で過ごす
・日記で「今日自分で決めたこと」を振り返る

1ヶ月頑張れば習慣になりつつあります

まとめ: 大人の親離れを進めるには小さな一歩から

さて、いかがでしたでしょうか。

大人の親離れができない原因や、親離れを進めるための具体的なアクションプランなどを解説しました。

大人で親離れができてない人は意外に多く、本人の問題意外にも、親や社会環境、経済全体の問題も複雑に絡み合っていることが分かりました。

それでは最後に、本記事の内容をまとめて終了とします。

大人から親離れを進めるには、小さな一歩を踏み出す必要があります

実家暮らしでも、やれることは沢山ありますよ

他にも年代別の親離れができない人の実態や、解決するための方法をまとめています。

【30代の甘え】親離れできない…

【30代の甘え】親離れできない…社会人が失敗せず自立する方法は？【実体験有り】

親離れできない40代の末路は？

親離れできない40代の末路は？どうすればいい？親から離れるコツを解説

40代・50代で短期離職を繰り返すとヤバい？

40代・50代で短期離職を繰り返すとヤバい？転職に成功するコツを解説